BIOACCEL

2024/04/16 07:46

腸内細菌の多様性が免疫力に影響

近年、腸内細菌と免疫力の関係が注目されています。これまでの研究では、健康な人の腸内細菌は『細菌の多様性』が維持できていることが確認されました。本来、加齢により腸内細菌の多様性は失われていく傾向がありますが、 健康な高齢者の腸内細菌を調べると、若い人と同じくらい多様な細菌をもっていることから、健康維持には『腸内細菌の多様性』が重要であるとわかってきたのです。また、人それぞれの健康状態や体質、持病の薬を飲んでいるかなどによって、悪玉菌が良い働きをすることも、善玉菌が悪い働きをすることもわかってきました。このことから、今までの『善玉菌と悪玉菌』という対極的な捉え方だけでなく、腸内のさまざまな種類の細菌たちが『連鎖的に協力して機能する状態』が健康に良い結果をもたらすと考えられるようになりました。

善玉菌はいろいろ試すのがベスト?

長寿国日本の健康的な食文化として、和食が世界的にも高く評価される時代になりました。もともと日本人は味噌や納豆、ぬか漬けなどの発酵食品で様々な微生物と共生してきましたが、これらも善玉菌として立派に働く微生物です。そして、店頭には効果や目的別に乳酸菌やビフィズス菌が入ったヨーグルト製品もたくさん並んでいます。これら善玉菌の効果を期待するには2週間ぐらいは続けて摂ることが大切です。しかし、はじめ2〜3週間は良さそうだと思って長期間食べ続けても、結果的にあまり良い腸内環境に至らない場合もあります。また、私たちの腸内細菌の環境は一人ひとり個人差や人種差がとても大きいので、効果が出やすい人や出にくい人などの差があります。もともと自身の腸内にいない細菌はたくさん摂っても定着せずに、活動を終えると便で排泄されるので、善玉菌は効率よく摂り続ける必要があるのです。そのため、目的に合わせて選んだものを2〜3週間続けたら、楽しみながら変えてみる方が腸内環境の改善には良いかもしれません。いろいろ試すことで多様な細菌を腸内に届けることにもつながります。ちなみに、ヨーグルトは朝に摂るイメージがありますが、朝は胃酸が多く生菌は死んでしまう確率が高まります。生きた善玉菌を効率よく腸に届けたい場合は、胃酸が落ち着く時間帯の間食などに摂る方が生存率が上がります。また、善玉菌が死んだ菌(死菌)には生菌とは異なるメリットがありますので、朝に摂るなら積極的に死菌を選ぶのもおすすめです。

腸内細菌を育てていますか?

ヒトの腸内には600~800種もの細菌がおよそ100兆個も棲んでいるとされています。その代表格といえば乳酸菌とビフィズス菌ですが、乳酸菌は小腸に1億~1000億個ほど生息し、主に糖類を分解して乳酸を多くつくります。ビフィズス菌は大腸の腸内フローラに数十兆~100兆個も生息し、主に水溶性食物繊維を分解して、酢酸(短鎖脂肪酸)と乳酸をつくります。腸内はアルカリ度が高くなりやすく有害な細菌が増殖しやすいため、酸性度を保つ働きも担っています。乳酸菌やビフィズス菌をはじめとする善玉菌は、ガラクトオリゴ糖などの水溶性食物繊維やビタミンB1などを分解して代謝産物を生み出したり、そのエネルギーで増殖します。そして、多種多様な細菌同士が協力したり連携して働き、さらに多種類の代謝産物をつくるようになり、免疫機能にも大きく影響を与えます。そのため、善玉菌が腸内で活動しやすいよう、相性の良いエサとなる水溶性食物繊維やビタミン類を積極的に摂取する『腸内細菌を育てる』食習慣が健康維持には重要なのです。今日から腸内細菌の多様性を育む食習慣を意識して取り入れてみてはいかがでしょうか。


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